農と森のインキュベーション施設「inadani sees」。農や森などの自然資源を活かして、持続可能な地域を想像するための「企て」を生み出し、それを見えるカタチに変えていく場所として、2023年5月に長野・伊那谷に誕生しました。
なぜ、このまちにインキュベーション施設が必要なのか。その問いに対して私たちは、「これからもまちがつづいてほしいから」だと考えています。
地域ごとの文化が守られ、その土地に生きる人たちが希望を持って生きていけるまち。自然があり、心身の健康や学びがある。やりたいことに挑戦できる環境があり、幸福がある。
私たちのようなローカルのインキュベーション施設は、そんな「つづいていくまち」をつくるために、少し先の未来と、今いる場所をちゃんと見つめたいと思っています。
インキュベーションは本来、「incubation = 孵化・抱卵」という意味があります。卵が孵るには「温度」が必要です。自然の理がそうであるように、何かが生まれるための温度が宿るような場所。
私たちは「つづいてくまち」を考えるために、温度を感じるまちづくりや、まちのあり方を探すために、マガジンをつくります。
創刊号のテーマは「Rescale 」。
このテーマには、「規模の再編集」と「新しいものさし」という二つの意味が込められています。
地域の資源で経済と社会と自然を循環させていくには、どんなビジネスがあるといいのでしょうか。
大きすぎず、小さすぎない。まちを、仕事を面白くするような、ちょうどいい規模のビジネスはどうすればつくれるのでしょう。そして、ちょうどいい規模のビジネスを実現するためには「新しいものさし」をつくることも大切です。
私たちの社会的なものさし、価値観を新たに、地域資源と生きていく規模をつくり直す。
これからも地域の風景とともに生きていくために、「Rescale」について考えてみたいと思います。
特集 Rescale – ちょうどいい規模、新しいものさし
p12 哲学者・永井玲衣さんと”ちょうどいい”を考える編集会議
p19 等身大のローカルインキュベーション – 文筆家・平川克美さんとの対談
p27 身体性とリスケール – 医師・稲葉俊郎さんとの対談 –
各地のちょうどいいを探しに
p38 海とスケール 「注文が入った分だけ魚を獲る漁師」 岡山県玉野市 邦美丸
p45 有機給食とスケール「地域資源と食から見つめるリスケール」徳島県神山町 Food Hub Project
p54 ごみとスケール 「地域で資源が巡る未来、ごみから見えるちょうどよさ」 京都府亀岡市 ゴミの学校
p61 離島とスケール 「島から見えるちょうどいい未来とは?」大分県日田市 NPO法人 離島経済新聞
p66 畑とスケール「風土を写すシードルづくり」 長野県伊那市 カモシカシードル醸造所
コラム
p75 森と畑の写真とエッセイ 写真家・高重乃輔
p86 「デンマークとHygge(ヒュッゲ)の間にあるもの」 ニールセン朋子さんインタビュー
p92 「人間解放の新しい暮らしの物差しを創っていくのはだれ?」 ノンフィクション作家・島村菜津p98 伊那谷風土展
p112 マンガ『視点』 vol1. 動いたら見えてきたもの
p122 本の森
p125 森の素材ラボ
インキュベーションを探求する旅
p102 千葉県南房総 「SHIP」 牧野圭太さん インタビュー
p109 sees advisers’ コラム – 井上岳一/小森優美/大室 悦賀/瀧内 貫/増村江利子/谷知大輔
p116 「自分の基準を取り戻す なにかが生まれる”場”についての対談」小田裕和 × 奥田悠史
p136 inadani seesについて
p128 取材を終え、いまふたたびの哲学対話
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『sees magazine』Vol.1
サイズ:B5変形
ページ:144ページ
言語:日本語
ISBN:978-4-9913984-0-7
定価:2,000円+税(10%)
発行元:株式会社やまとわ
編集長:奥田悠史
編集:大野木雪乃、黒岩麻衣、塚田里菜、簑輪美沙紀
デザイン:太田真紀
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